人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< パリはすっかり秋 印象派の絵に再会 >>

上半期本まとめ 2017 S/S

毎度ですが自分の記録用ですので退屈でしょうけれど、ご笑納下さい。八月までのまとめです。

クラシック文学の再読は一冊が厚いのでなるべく春夏に読みたいのですが、新刊で読みたいものや猫本、頂いた本など割り込み、結局色々読みました。

いいお話に出会いたい、と思いながら新刊本や知らなかった作家の場合、選んでいるつもりです。
アマゾンなどの批評は、読む前に左右されない様、読んだ後にじっくり読む事が多いのですが、結局どちらにしても自分の感想とは批評も異なる場合が良くありますね。
上半期本まとめ 2017 S/S_c0181947_01134221.jpg


先シーズンに映画を観た "un sac de billes" は本も感動的。アウシュビッツから生還した人達の証言はどれも一言が重く心にのしかかってきますが、特に小学生の年齢で、この凄まじい出来事を経験した著者には頭が下がります。

でも驚くのは、酷い仕打ちをユダヤ人にしていたナチスも、子供の具合が悪いとナチス専属の医者に渡してきちんと見せたりしていた事。
子供の目線で直に見た証言が語られています。忘れられない本。

実話好きなので、実話を元に書かれた本は歴史小説を含めて8冊読みました。
上半期本まとめ 2017 S/S_c0181947_01134342.jpg


クラシック文学は、やはり映画を観たラクロスの"危険な関係"やラテン哲学、デュマフィス、ポール ヴァレリー、ショペンハウワー、日本の作家は藤沢周平、遠藤周作。

上半期本まとめ 2017 S/S_c0181947_01134482.jpg


大分前に一冊読んだJean-Christoph Ruffan氏は、元国境無き医師団でセネガル大使など国際的経験豊富な作家で、数年の間に素晴らしい歴史小説家になってきて、読みたくていました。

ルネサンス時代のフランスがブラジルを植民地にすべくアマゾンへ乗り込んだ史実を元にしたRouge Bregilは読み応えありました。

ジェーン・エアを書いた英国の作家、シャルロット ブロンテが若い時にベルギーへフランス語を学ぶ為に語学学校へ通った時の、フランス語教師との恋がジェーン・エアの構想の元になった話もたまたま本屋さんで見つけた本。
上半期本まとめ 2017 S/S_c0181947_01134460.jpg

日本の中世時代に都へ鯉を運んでいた人達をフランス人作家が描いた小説は、日本人作家が書いたのかと思うほどで、ポエティック。
上半期本まとめ 2017 S/S_c0181947_01134580.jpg


頂いた歴史小説は、江戸時代、実際に活躍した蒔絵師たちを描いた小説。読み応えあり、しっとりした情緒あり、心に響きました。

読んだ本は、バラバラに私の手元に来たのに、何故か時代や自分の興味に繋がるのでした。


上半期本まとめ 2017 S/S_c0181947_01134625.jpg






by 40ansparis | 2017-09-15 21:39 | 本 livre | Comments(8)
Commented by Cecile at 2017-09-17 10:52 x
いつもながらラパンさんの読書量には敬服するばかり。
この夏、私もどっしりと重い本を読破したけれど、北米の本はどれもどっしりサイズなので自慢することもなしね。笑。
「椿姫」はオペラは観たことがあるけれど原作は読んだことがないわ。またしても人生のヒントをありがとう♪
Commented by arare719 at 2017-09-17 16:02
本のジャンルの幅とその数に驚いています。
ラパンさんの解説が分かりやすく、興味の持てる内容ばかりで読んでみたくなりました。
幼い時から読解力が人並み以下、何回も読み直さないと意味が分からないので、本読むのにとっても時間がかかってしまいます。
早く読めて、理解出来る人が羨ましくって…。
さて、何から読もうかな…迷うなぁ〜。歴史本も面白そう。
Commented by 40ansparis at 2017-09-17 18:54
Cecileさん、本には薄いのもあるから必ずしも冊数では読書量は計れないのですよね。
英語のペーパーバックは確かに厚いのが多いかも。
椿姫はストーリーは知っていたのだけど、ある時に聴いたラジオで、作家自身の恋愛の実話という話を聞いてフランス語で再読してみたくなったのです。だからその背景を説明する前書きがとても興味深いものでした。
Commented by 40ansparis at 2017-09-17 18:59
arare719さん、私も体調や気分によっては、同じ行を何度も目で追ったりして頭に入らない事があります。だから春夏はわりと本に集中しやすいのです。
一冊ずつ詳しく解説しなくてごめんなさいね。もし特定の本が気になるようでしたら、いつでも聞いて下さいね。最近はフランス人作家の本でも意外と和訳された本があったりするので驚きます。
遠藤周作の本は大学時代にかなり読んだきりでしたが、他の本も読み返したくて居ます。
Commented by arare719 at 2017-09-18 19:18
ラパンさん、ありがとうございます!!

お言葉に甘えまして

① Jean-Christoph Ruffan氏は、元国境無き医師団でセネガル大使など国際的経験豊富な作家で、数年の間に素晴らしい歴史小説家

②ルネサンス時代のフランスがブラジルを植民地にすべくアマゾンへ乗り込んだ史実を元にしたRouge Bregil

③ 日本の中世時代に都へ鯉を運んでいた人達をフランス人作家が描いた小説

④ 江戸時代、実際に活躍した蒔絵師たちを描いた小説。

①③④ の題名を教えて下さいませんか? ②は探せると思います。
Commented by 40ansparis at 2017-09-19 05:47
arare719さん、ご質問2のRouge Bregilは、ご質問1のJean-Cristoph Ruffan氏が書いているのですが、この本は和訳の出版があるようです。
https://www.amazon.co.jp/ブラジルの赤-ジャン-クリストフ-リュファン/dp/4152084642?ie=UTF8&s=books&qid=1271925678&sr=8-1

史実を元に書いてはいますが、殆どストーリーや人物はリュファン氏のイマジネーションで描かれており、16世紀のアマゾンへ誘ってくれます。
ご質問1 に関連しますが、リュファン氏はフランス語では他にも沢山出版本があるのですが和訳はないようです。
ご質問3は、5つ目の写真左下の、黒地に鯉を抱いた女の子がイラストで描かれた表紙の本です。この本はフランスでも新刊本でまだ文庫にもなっていないくらいです。ですので当然和訳はまだないようです。他にもこの作家の和訳はないようですね。
ご質問4は、日本語の本で、最後の写真の右側、麗しき花実、です。読み応えあります。
興味を持って頂いた、ご質問3の本に雰囲気や時代背景が似ていました。

ご参考まで。
Commented by arare719 at 2017-09-19 18:42
ありがとうございます!!!
さっそくあたってみます。
Commented by 40ansparis at 2017-09-19 19:20
arare719さん、私の方こそ、こんな個人の偏見で選んだ片寄った本の中から興味を持って頂いてありがとうございます。和訳本でも同じ感動があると良いのですが!へんな日本語にならない様に日本語の本も定期的に読まなくては、と思っています、笑。
<< パリはすっかり秋 印象派の絵に再会 >>