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女のデコルテ、女の背中pour mme K

•2度目の三都物語•
L'essai (Frorence), la cuisine(Tokyo), le dessin(Paris)

女のデコルテ、女の背中pour mme K_c0181947_23405569.jpg

今回は耳にしたマダムこすもすさんのお誕生日とのこと、スタッフそれぞれ打ち合わせ、サプライズ訪問そして押しかけソワレ、と相成りました。

舞台は東京ですが、取り仕切るホストは今回私、皆様のコラボを少しずつ全体的にご紹介
しますので少々長くなりますが、お付き合い下さいませ。


何でもこすもすさん、メランコリックな余韻に浸っていらしたご様子の今夜。

:::::::::::::::::::::::::

身体のラインがそのまま出る程、タイトな黒の絹のドレスに
頬に少しだけかかる緩やかな波打つ髪を
ゆったり首筋で結い上げて、アンティークの真珠の髪留めで
控えめに留めつける。
それに似合う色合いの、選び抜いた小さなバロック真珠が揺れる
イヤリング。装飾品はそれだけで、指輪も、ネックレスもブレスレットも
何一つ 今日は、つけるのをやめておこうか・・。

最後の仕上げは、手首と首すじに、
微かに香るようマダム・ロシャスを・・


鏡の中に写る私。
化粧台の横に飾られた、何本もの大輪のゆりの花は、
化粧を始めた時から、濃厚な香りを放ち私に軽い眩暈を起こさせる。

今夜・・私は、あの人に逢いに行く。

君、これ落としたよ。定期券を落とした私を追いかけてきてくれて、
息をはずませながら、何の疑いもないまぶしい笑顔で、そう言った。
その制服XX高校?僕も1年前まで通ってたんだ。

私・・。知ってます・・知ってます。
1つ年上の貴方のこと、いつも見てました。
校舎の窓から、図書室から、あなたが笑うのを、あなたが友人たちとふざけるのを
あなたが、校庭を駆けるのを・・。いつもいつも、・・見てました。
私は、貴方の名前も、生まれた日も、あなたが好きだという女の人も全部全部
知ってます。私は・・私は・・・。

ありがとうも言えないで、何一つまともに言葉を返せないまま、ぼんやり立っている私に
苦笑いして、あなたは、じゃ・・と、反対方向へ急いで引き返して行ってしまった。

そう・・ありがとうの一言も、言えないままで。

それからも、海の見える街で、あなたのうわさを聞いた。
覚えてる?私たちより一つ年上で、生徒会長だったXXさん。大学でもすごく
優秀なんですって。海外赴任しているらしいわよ。
高校の時のあの綺麗な大人っぽい彼女とは別れたんですって・・
年上の海外女性と結婚して、離婚したみたいよ・・
長くフランス駐在なんですって・・。

あれから・・何年が経っただろう?
あれから・・何十年が経っただろう?

あの時にありがとう。と言って微笑んで、私あなたの事知ってます。
私、いつもあなたの事を見てました。

そう・・告げる事ができていたら、運命は変わっていただろうか?

あの街を離れ、女の子2人の母になって、
毎日を穏やかに、平凡に過ごしている私の日常は
変わっていたのだろうか?


今年の異常な暑さが少しおさまってホッと一息つけると思った9月の始めに届いた同窓会の招待状。
発起人の名前の中に、貴方の名を見つけた。
創立50周年記念に学年を問わず合同で大掛かりな同窓会をするのだという。

あの日から、心が騒ぎ。何をしていても落ち着かない。

高校生のくせに、
「俺・・黒いドレスの似合うセクシーな女性が好きだな」

そんな事を、生徒会室で、友人同士雑誌を見ながら、
話していたあの人の声を覚えている。


赤い口紅も、赤いマニキュアも、黒いドレスも
ワードローブの中には無かったから、急いで探して買ったこのドレス。


でも、鏡に写る私は、なんだか。少し。違って見える。
お店の人はよくお似合いですよ。とてもゴージャスだし、セクシーです。
そう、褒めてくれたし、その気になって買ってしまったけど、

本当に、これが私なのかしら?

遅くなって、今日は帰れなくなるかもしれないからと、
ホテルまで取って・・

・・・私、あの人に会いに行く・・?。


でも・・でも。私。こんな私はやっぱり違う。

一旦、はずした結婚指輪をもう一度、指に戻す。

あの時から何十年も経った年月も、その間、私をいつも包んでくれた
愛たちも、あの人が 与えてくれたものじゃない。あの人と築いたものじゃない。
私が、私の家族、良人や子供たち、そして友人たちと、
一つ一つ積み上げたものなんだから・・。

鏡の端に写るもう一枚のドレス。
黒のドレスを買った時、どうしても決め損ねて
買っておいた、もう一枚のドレス。


やっぱり、着替えなおそう・・
髪は、髪もやっぱり降ろして肩をふんわり覆うようにさせようか。

そう・・。
私は、今の私としてあの人に逢わなくちゃ。
いつもとは違う、黒い服を着て、赤の勝ったルージュをつけた
私ではなく、私が私の年月を歩いてた 今の私で、あの人に逢いに行く。


その後で、例えどんなに遅くなっても家に帰ろう!
今日は、私の誕生日なんだもの。特別な日に一緒にいたいのは・・、

あの人じゃない・・。そう、あの人じゃないんだ。

家に電話をかけて 待っててね。って伝えよう。
でも。皆、なんて言うかしら?
このドレス姿の私を見たら・・・・。

この色。

本当は、この色合いは、大人じゃなくちゃ、着こなせないんですよ。
黒なんかより、もっと難しい 人を選ぶ色なのに、良くお似合いです。

お店の人に背中を押されるように買ったこのドレス。

うん。本当に!自分でも、似合うと思うわ。
これが私・・。鏡の中に写る。これが私なの!


明日から、またいつもの私らしい服を着て、
ママはいつまで経っても夢見る夢子なんだから・・って笑われても、
少しだけ、ほんの少しの間だけ、妻であり、母である前に
少女であって 女である 私の心で、あの人に逢い行く。

そうして、明日からの私は、今日までの私より もっともっと素敵になる!

:::::l'essai est écrit par Mme ihoko::::::::::

女のデコルテ、女の背中pour mme K_c0181947_23405643.jpg


お料理のプロ、マダムwhiteさんからのケータリングサービス。
目味麗しきお料理の数々。
全てこすもすさんのイメージで用意されたスペシャルメニューです。

可愛いちょっとしたおつまみ(リンゴとパルミジアーノレッジャーノチーズ)
パスタ(プチトマトとラディッシュのパスタ)
メイン(ポークチャップのグリュイエールチーズ焼き)
ドルチェ(フルーツのタルト又はストロベリームース)

お茶会の名人、こすもすさんに相応しくドルチェもふたつ用意されました。
皆様がドレスのお腹を気にしながらも堪能しました。

こすもすさんのご友人、てぶくろさんは手袋使いのプロらしく素敵なコーディネートで
ボーイフレンドとご一緒に、駆け付けて下さいました!

:::::::::::::::::::::::::

え?お誕生会の予定などない?
いえ、たしかに「本日こすもす邸にてお誕生会を開催します」とうかがったのですが・・・
そして、ある方がご自慢の美味しいお料理を運んでくださるらしいですよ。
ワタクシはある方から「会場にでで~んと派手なお花を飾ってください」とお願いされましたのよ。
ほら、テーブル・フラワーをお持ちしました。



こすもすさまのイメージでピンク色で統一しました。
でも、ただの甘甘のピンクだけじゃない、チョコレートコスモスを使って、シックに
大人な感じに仕上げてみましたわ、
フレンチスタイルのアレンジのつもりです、いかがでしょうか?ほら、今夜お召しの
お洋服にもよくお似合いですよ。

こすもすさまは、最近「若い男性と恋に落ちた」<とうかがいましたので、
私も負けずに連れてまいりましたわ。

::::::::commentaire par Mme tebukuro::::::::::

今回お集まり下さった淑女の皆様へお願いしましたドレスコードは"デコルテと背中"。

皆様がそれぞれ、ご自分のこだわりをスタイリングして集まって来て下さいました。
詳細や種明かしはそれぞれのブログにてご覧下さいませ。

さて、私は昨年観たマダムGrès の回顧展にて、オーダーしてありました、ドレスを。
女のデコルテ、女の背中pour mme K_c0181947_23405753.jpg

"これで飛行機に乗ってきたんですって、、"


背中にインパクトがありますので、アクセサリーはパールのロングピアスのみにしています。

年齢を素敵に重ねた女性のデコルテや背中は沢山の物語を語るのです。
そんなことを大いに感じた今宵の三都物語。

楽しい宴でした。大いに笑って食べて。
余韻に浸って居る間に、帰途の時となりました。
by 40ansparis | 2012-10-04 00:01 | 三都物語 | Comments(23)
Commented by ihoko at 2012-10-04 00:18 x
ほ~~。この黄色のドレス。華やかで、しかも身体の線が微妙に出そうで、これは着る人を選びますね~。私は、てぶくろさんが、手先、ラバンさんが背中。Whiteさんが鎖骨で勝負に出られたので、足先で・・ね。

ふふ・・女性のセクシーさって、それぞれですね。と、今回またあらたに思いました。それぞれの特徴が出ていて楽しませていただきました。
が・・ラバンさん。大変でしたね。お疲れ様です。今日は休んでくださいね~。

が・・しかし、こすもすさんで・・<大人>しかも<セクシー>は、科挙の試験のように難しいお題でございました。
Commented by whitelacenonyo at 2012-10-04 00:32
わぉ!!マダムグレのドレスでしたか、、、
全くランジェリーを寄せ付けないセクシーさ、ダンスで鍛えたボディーにピッタリ,いやはや、これぞラパンさんワールドね。

コラボ4人のそれぞれを会わせてすばらしいパーティーですが
こすもすさん、そんなことが執り行われているって知らないで今頃パリのジェフ君と次女ちゃんの夢を見ているかしら...

化学実験、リトマス試験紙は色がだせなくて焦っているかも、、、ね
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 00:43
ihokoさん、ホントに!仰るように各自こだわった部分がそれぞれ違ったのがまた面白いですね。
操作や手間、いろんな部分で至らずすみませんでした。
沢山のフォローをして頂かなかったら出来ませんでした。
背中をここまでではなくても出したデザイン、好きなのもありますが、何より私は"暑い"からなんですよ、笑。
背中が出ているとかなり違うのです。
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 00:50
whiteさんのデコルテも素敵でした~。
そして、まさにマダムこすもすさんにぴったりな可憐なメニュー。
ありがとうございました。
上のお返事にも書いたのですが、体温が高いと実際問題として、例えノースリーブを着ていても、背中が覆われているとかなり暑いのです。それが背中がVカットに開いていたりするだけで、かなり皮膚呼吸が出来て、笑、涼しさに違いが出るのです。
もちろん素材もありますが。マダムグレのドレスは、この夏のモードにもぴったりの背中開きデザインがたくさんありまして、古さを全く感じさせませんでした。
ふふ、こすもすさんの驚くお顔、早く見たいですね。
Commented by くま at 2012-10-04 07:39 x
フランスでは手入れされた背中は女性のステイタス、と聞いたことがあります。人の手を借りないと、隅々まで手入れができないですものね。
黄色の服は明るい気分になるので好きです。
背中がきれいにあいている服なので、はっとしちゃいます!
胸元が開いているより、どきっとしてしまいますね。
Commented by uransuzu at 2012-10-04 11:26
このドレス、本当にステキ。
↑の方が仰る通り、美しい背中はその人のノーブル度を表わしますね。
若い方のはちきれんばかりの美しさとはまた違った、内面から輝く美しさですよね~
いいもの、見せていただきました。(パン、パン。←柏手)

写真添付では、ご面倒をおかけしました。
きっとね、私の写真がR18に引っ掛かったのかも(笑)
これに懲りずに、今後ともよろしくお願いします。
Commented by Cecile at 2012-10-04 11:39 x
イラスト、ポエム、そしてドレス…大人の女性の香りが漂う不思議な空間。それと反したようにビタミンカラー溢れるお料理。いやもう、ラパンさん達、素敵ですわ~♪
Commented by shinn-lily at 2012-10-04 16:41
三都ものがたり、ハピバースデー行脚も、
最後になってしまって・・・今全部読んでいる時間がなくて
後でゆっくり読ませていただくとして、
なんといってもラパンさんの絵に感動!
ここにちょこっとフランス語を入れていただいて
どんなフレームがあうかしらと考えていました。
いっそのこと、この絵の通り描いてみようかと・・・
ももちゃんの絵も可愛かったけれど、
今日も素敵です。
Commented at 2012-10-04 17:02 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 17:08
くまさん、そうですかー、フランス人の背中は結構ガサガサだったりも、、、ブロンゼ、日焼けがステイタスですからやはり肌は日本人の方がずっと綺麗にも感じます。
デコルテが普通に開いている洋服でも、背中が開いていると印象深いですよね。
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 17:11
てぶくろさん、そうですね、きっと引っかかったのですね。
かなり映画などの過激さ、セクシーさでは負けないフランスなんですけれどね~。おふたりの雰囲気があまりに妖しく、、。飛び入りのつもりが、かなり癖になったのじゃないですか?笑
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 17:13
Cecileさん、知っているもの達だけで盛り上がり失礼かと思いますが、読んでくださってありがとうございます!
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 17:16
Lilyさん、お忙しい中お寄り下さってありがとうございます。
そんな風に言って下さるので、次回はちょっぴりフランス語を添えましょうかネ?
日々の日記にもまた落書きを載せようと思います。
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 17:20
鍵コメ(と)さま。ああ、そうお感じになりましたか。
小さい範囲のメンバーでしていて公開するのは失礼かも知れませんが、ご存知ないようですので念のため。
お互い知った仲だから出来ているのですよ。
あまり状況を知らずに一方的に判断されるのはお気を付け下さいね。読み流して頂ければ結構ですから。
Commented at 2012-10-04 17:40 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 18:06
鍵コメさま、メールを送りました!
Commented at 2012-10-04 18:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2012-10-04 18:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 40ansparis at 2012-10-04 18:33
鍵コメさま、それが届いていないんですよ、どれも、、、。
普通にサイトを開いてみても、届いていないんです。。困りましたネ。
Commented by akicosmosA at 2012-10-05 05:40
ラパンサン*バースディに人生をたどっていたらすっかり眠りの世界へ入り込みそしてようやく夢の三都物語へ~**
素晴らしいパーティのサプライズに私本当に泣きました。
こんな幸せな想いはしばらくぶりでしょうか。
知的才女マダム達の素晴らしい贈り物は重ねた歳より多くの感動と喜びをもたらしてくれました。
誕生日が嬉しい!素直に思えます。
我が家でのパーティはセクシーとは程遠いこすもす、夢見るシャンソン人形になって眠りの世界へ入りこみでてくるのが遅くてパーティの始まりがだいぶ遅くなりました。
私は幸せでいっぱいです。皆様の贈り物大切に宝箱に移します。
心からの感謝をこめて~**ハグします。
Commented by 40ansparis at 2012-10-05 19:48
こすもすさん、眠りからお目覚め、びっくりなさいましたか?
おめでとうございます!この間お会いした際にも、お好きなピンクの話題しましたね!皆さんの感性が融合して、とっても素敵なこすもすさんワールドが出来上がりました。
私はですね、お題として、背中とデコルテと申し上げただけなんですが、皆様それはそれは嬉しそうに、セクシーに!と張り切って下さり素敵な出で立ちで集まったのです。
押しかけソワレ、驚かせてしまいましたが、こすもすさんが喜んで下さったのがみんな一番嬉しいと思いますヨ。
Commented by kanafr at 2012-10-06 09:08
前回の時に、次回は..と書いていらっしゃったでしょう?
だから楽しみにしておりました。
今回も素敵なコラボを見せていただき、皆様の素晴らしい感性に拍手です。
ラパンのイラストも、ストーリーもお料理も、そして4人目のマダムの花束もお祝いのパーティーのご様子も伺えて..まるで1本の映画を見せていただいているようでした。
私も詠ませていただいているだけでドンドン想像広がって夢の世界で女子力アップさせていただきました。ニコニコ
有難うございました。
Commented by 40ansparis at 2012-10-08 06:44
Kanaさん、楽しみにしていて下さっていたなんて、嬉しいお言葉をありがとうございます!
なんの損得勘定もなく、ただただ出来る範囲で自分達自身が楽しんでしています。だからこそ伸び伸びとして居る様に思います。
次回もまた来月中に、、あるかもしれません、、、ヨ。
少しは休養出来る様になりましたか?私はまたサロンの時期になってまいります、、、、。休養して下さいね。
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