カテゴリ:cinema( 85 )

Ah, je regrette un peu.... ちょっと後悔、、、

映画まとめの番外編をちょっぴりと。

ノエルの忙しい時期、大きなスクリーンで観たかった映画のひとつに、アニメーション映画がありました。
私には珍しく、アニメーション映画だったのは、主演の猫の声を吹き替えしたのがアントニオ・バンデラス
だったから、、、、、、だけではありません。

秋口にいち早く観た予告編を観て、一気に虜になったその理由は、主演の猫が私のパリの友人猫ちゃんに
ウリふたつ、まるで彼女をモデルにしたかのようなそっくりさだったので。
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あ、映画の中では男猫なんですけどね、笑。

この同じ時期に公開の他の映画を圧倒して人気になり、大人の間でもかなりいい批評だったんですョ。
劇場で観れなかった分、インターネットで何度も何度も予告編を見ては癒されていました。

もしそっくりさんコンクールがあったら、彼女の優勝は間違いなかったのに。
私には彼女が演じてしゃべっているようにしか、見えません。なので、嬉しくて。
キャメルの毛も、グリーンの綺麗な瞳も、まるで彼女、でしょう?
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by 40ansparis | 2012-04-10 12:16 | cinema | Comments(18)

2011-2012下半期 映画まとめ

秋冬は、食のサロンや大きな商戦の時期もあり、感動した映画に出会っても、なかなかすぐにその映画に
ついて書くという余裕がなく、結局過ぎてしまいました。
忙しい時期、疲れきっていると、さらにシネマに足を運ぶことさえ辛い時期もあったりして、劇場公開を
見逃してしまった小さいフィルムもありました。

ちょっと3月までずれこんでいますが、下半期のまとめを自分なりに、自分の記録用に。。。
今回は、それぞれについて本当は感動を書きたかったのですが、簡単に。

(ドキュメンタリー映画)
*Michel Petrucciani
*Les mains d'Hermes : エルメスのものづくりの裏側のドキュメンタリーフィルム。上映がほんの
                   数日のみ、という貴重なフィルムでした。まさに完璧なものづくり!
*Dans les Bras : ピレネー中部の田舎にある、フレンチの三ツ星レストランの父と息子の創作現場の
              ドキュメンタリーフィルム。
*Je suis venu vous dire.... : 大好きなゲンズブールの貴重な秘蔵フィルムを集めたドキュメンタリー
                      フィルム。動く彼を見る機会自体が、最近は貴重なので、個人的に
                      かなり満足。
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(実話をもとにした映画)
*La dame de fer
*J. Edgar : FBIのもとを創立した男性の実話。デカプリオの演技力を見直し、感動。
         クリント・イーストウッドの映画作りにも感動。
*Intouchable: フランスでは社会現象を巻き起こしたくらいにヒット。主演のフランソワ・クルゼは
            若い時のジャズマンの映画で出会って以来知っている俳優で、パリのカフェでも
            お会いしたことがあり、個人的に好きな俳優。
*CLOCLO : 実話シリーズでは、私のナンバーワン。70年代のフランスの大アイドル、クロード・
         フランソワの人生を描いたもの。2時間半もある映画でこんなに短く感じた映画は初めて!
         この映画については後日、もっと書きたいと思います。

(小説の映画化)
映画もネタが不足しているのか、ベストセラーの映画化が年々増えている。
*L'amour dure trois ans : 主人公の男性の悲観的思考に共感。男性を演じた俳優は現代の
                     ジャン・ピエール・レオだと私は思うのだけど、、、。
*La vie d'une autre : フランス人女優Sylvie Testudが監督を務めた映画。ビノシュは不思議な
                 女優。綺麗にも見えるし、とっても醜くも見える、、、。
*Des vents contraire : ヒットしている若手作家の小説を映画化したもの。でも、この小説家の本は
                 どうも、私には文体が合わず、本は相性が悪かったけれど、映画はわりと
                 良かった、、、かな。 男性がひとりで子供を育てている、、、そんな家庭環境が
                 多いフランスの社会現象をも描いている、現実的にもありそうな場面がたくさん。
*Extremement fort et incroyablement pres : 9.11NYテロをベースにした小説の映画化。
                                   このテーマはどうしても涙が出るけれど、映画と
                                   しては、どうしてもハリウッド的に感じてしまう。

(フランス現代社会を反映)
*Des vents contraire
*Parlez moi de vous : 主演のカレン・ヴィアーは私にとっては、フランス人女優の中の
                  メリル・ストリープ。彼女が出る映画は、ピリッとしまるし、脇役でも凄い存在感。
                  今まで彼女を主演にした映画がなかったのが不思議なくらい。
                  核家族、孤立していく現代社会の孤独や寂しさを描いていて、個人的には
                  とても良かった映画。
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*Detachement : フランス映画ではないけれど、今年最初のショック、といっていい映画。
              去年話題になったイランの映画、Une separation と同様、現代社会の問題を
              残酷に、現実的に描いている、、のと、主役を演じたアドリアン・ブロディの存在感に
              よる映画のインパクトが素晴らしくて。彼の凛とした、品のある存在感は大好き。
              以前観た、戦争時代のユダヤ人ピアニストを演じたLe pianistもまた観ることが
              出来たのですが、本当に彼はハリウッドの俳優の中でも品があって、別格の存在感。
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(番外編)
*The Artiste : アカデミー賞も獲って、世界的に有名になったフランス人俳優、ジャン・デュジャルダンが
           まるで、古きよきハリウッドの、クラーク・ゲーブルのようでとってもよかった映画。
           結局みんな古き良き時代のハリウッド映画は好きなんじゃない?と再認識。

(フランス人のメンタリティー・アムール)
*L'art d'aimer: 監督のエマニュエル・ムーレの映画は、それほど大ヒットはしないけれど、いつも
            フランス人の日常の男女をよく描いていて、私はロメールの映画みたいに感じて
            個人的に凄く好きな映画。ただ、ヒットしないため、あっという間に劇場公開が終わって
            しまう、、、、。この映画にも、大好きなフランソワ・クルゼ氏登場。
*2Days in New York : 2Days in Parisを撮った女優、ジュリー・デルピーの最新作。
                  本来はこの上半期に入れなければいけないのだろうけど、、。パリ編同様
                  フランス人メンタリティーの独特さを描いているコメディ。(自己中心、勝手、
                  フランス女のヒステリック、、、などなど)フランス人の間でも楽しむ人と
                  下品なだけ!と毛嫌いする人と、賛否両論。

(再上映で再感動)
*Le sauvage : イヴ・モンタンのオマージュ上映にて。あらためて、素敵、、、、と惚れ直して、、、笑。
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*Michelangero Antonioni : マイナーかもしれないけれど、私、イタリア映画でもこの監督、大好き
                     なので、、、。大きなシネマのスクリーンで観れて大感動!!
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       そうそう、昨日のニュースで、、、、アラン・ドロン氏、入院と。。。。

*Le Mepris : 映像も、バルドーも、ピコリも、、、、ゴダール調のセリフの言い方も、そして素晴らしい
          音楽も、大好きな映画。これも大きなスクリーンで観れて、大大感動。。。

長くなりました。
このほかにも、観たのですが、まとめとしてどうしても印象深いものを選びました。

この上半期は、どんな映画に出会えるでしょう。。。。。楽しみです。
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by 40ansparis | 2012-04-05 21:48 | cinema | Comments(14)

Flamenco Flamenco

去年のPina辺りから、最近ダンス関係のドキュメント映画が続いていて、タンゴ、そしてこのフラメンコ。

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小さい頃から、スペインと言う国は知らなくても、フラメンコは知っていた私。
祖母も母もフラメンコを踊っていたから。

でも、発見は、知っていたスタイル以外に様々多様なスタイル、バリエーションがあると言うこと。

テーブルをげんこつで叩いて、ギターなしでタップをとってみたり、、、。

日本の演歌と共通してるようにも思える、もの哀しい郷愁を掻き立てる叫びと囁き。

力強くたくましく、そして男も女もセクシーに。いかにもラテンの国のダンス。

この監督の光の使い方が、なんとも綺麗で、伝統のフラメンコが芸術に見えた。
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by 40ansparis | 2012-01-19 20:03 | cinema | Comments(17)

La dame de fer : 鉄の女

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"鉄の女"は、言わずと知れた、元英国首相マーガレット サッチャーのこと。

この映画のフランス公開日は来月2月15日ですが、先日、avant première (先行公開)で一足先に観ることが出来ました。

サッチャー女史は、エピスリー(食材屋さん)の娘だったこと、子供も二人、引退後はアルツハイマーに、、、など知られざる事実も描かれて当時の女性としてはかなり大胆な考え方と行動力、、引き込まれました。

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鉄の女の異名を持つ彼女だったけれど、迷った末に決断した冷戦で、自国の兵士が負傷死した際には、その兵士の家族全てに自ら手書きでお悔やみと国としてのお礼、慰めの手紙を送ったりと、細かい女性の気配りも忘れない女性だった。
今の時代ならきっと本文はパソコンで、しかも秘書が作り、最後のサインのみ大統領が書く、その程度でしょう。

難しい時代を背負って来た重圧が、引退後、彼女にアルツハイマーと言う症状となって現れる姿は、見ていて辛くなり。

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演じたメリルストリープが、とにかく凄すぎる。。。いつも彼女には驚かされてばかり。

終了した途端、会場は拍手喝采でした。

私もブルーやターコイズカラー好きですが、サッチャー女史のクローゼットの中はブルーだらけ。そして書類にチェックをいれたり、線を引く時のペンも赤ペンではなくてブルーのペンだった。ここまで徹底されると、ブラヴォー!ですね。

やっぱり実話は、引き込まれますね。
公開されたらもう一度観たいと思います。
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by 40ansparis | 2012-01-14 23:40 | cinema | Comments(20)

Bonjour tristesse : 悲しみよ、こんにちわ

もちろん誰もが知っている、フランソワーズ・サガンの小説「悲しみよ、こんにちわ」。

この秋は、怒涛のサロン続きと季節柄の大忙しで、いつもよりも読書と映画にかける時間がかなり
少なくて、それがストレスです(笑)。

少し前の、サロンの合間の休日、この小説の映画化されたものを初めて観てきました。
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私は初めて観ましたが、これは1958年に公開された、コロンビア製作のアメリカ映画。

サガンの世界、つまりブルジョワのフランス人家庭、サントロペでのヴァカンス、パリ、、とフランスが舞台
なのに、アメリカの俳優達によって(名優ばかりだけれども)演じられて、英語で話される会話、、、、
というのがかなり観ていてやっぱり違和感があったけれど、主演のセシルを演じているジーン・セバーグは、
ブルジョワ家庭のお嬢さんらしい高飛車な物腰や言い方、プライドの高さ、そして若さゆえの残酷さが
共存する難しい役には、不思議と合っていました。

他にもデボラ・カーなど、名優ぞろいですけれど、大体小説の映画化で映画の方が良い出来、ということは
あまりないと私はいつも感じるので、、、、ま、この映画も、やっぱりサガンの書いたフランス語で読む方が
本当の感情の機微を感じ取ることが出来ると思います。

ジーン・セバーグは、ゴダールの「勝手にしやがれ」の雰囲気が強すぎて、最後のエンドロールまで
ずっと違和感を引きずった。

多分、、、私の勝手な想像だけれど、この勝手にしやがれの印象が強すぎて、他のどんな映画の
どんな役を演じても、この印象を拭えない、、、それが後々彼女を苦しめて、結局は他のヒット作に
恵まれず、自殺に追いやった原因にもなったんじゃないかな??

全編この映画ではみんな英語で話しているのだけれど「勝手にしやがれ」でのジーン・セバーグの
英語訛りのフランス語は、なんだかとっても可愛いのを思い出してやっぱりそちらの方が観たくなって
しまう。

サガンもかなり離れていたけれど、またサガンの文体も読みたいな、、、と観終わって思いました。

他にももう少しだけ、観た映画があるのですが、また後日にまとめて感想を、、、、。
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by 40ansparis | 2011-12-06 17:23 | cinema | Comments(10)

les cinemas en Septembre : 9月のシネマ

バカンスが明けた9月、いい映画がありそうで、、、なかなか出会えず。
いい映画は、観た中では結局ほとんどが古い映画でした。

印象に残ったのが二つあったので、忘れないうちに記録しておきます。

Habemus Papam

監督 ナンニ・モレッティ
主演 ミシェル・ピコリ、 ナンニ・モレッティ

この映画の方が、今年のカンヌ映画祭のパルム・ドールにふさわしかったのではないか?!と議論にも
なっていたイタリアの映画。

ヴァチカンのパップ(ローマ法王)が逝去し、次のパップを選定することになり、多数決で決定した男性の
重荷や重圧、プレッシャーとの戦い、ヴァチカンの裏舞台をユーモアたっぷりに描いた映画。

ヨーロッパにいると、ヴァチカンやパップの存在がカトリック教徒の中でどれだけ凄い存在かを感じます。
もう大統領なんかよりもずっとずっと雲の上にいる存在。
それだけに、その立場を背負うという重圧は、想像以上かもしれません。
映画で選定する多数決の最中、神父たちが「私になりませんように、、、、」と祈るところが印象的。
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主演のミシェル・ピコリも素晴らしい演技だったけれど、周りをとりまく人達もとっても人間味溢れる
笑いの絶えないいい映画でした。

カトリックに関しては、完全に私は部外者なので、第三者的に冷静に見つつ、、、やはり入り込めない
何か、を感じて同時に入ってはいけない、ということをいつも感じます。教会に入るだけでも場所を
お借りする気持ちで入ります。
クロスモチーフのペンダントひとつにしても、流行っているから、、とかそんな風に気軽に身に着ける気には
なれません。

部外者の身として、勝手なことをひとつ書かせて頂くとすれば、、、、、パップになる人物が、この映画のように
ここまで本当に庶民の気持ちを理解し、庶民のレベルまで下がって心から庶民の近くに居るとしたら、、、
もう少しヨーロッパの庶民事情は、違っているんじゃないかしら、、、、、なんてちょっと皮肉を感じました。


un ete brulent   「焼け付くような夏」
監督 フィリップ・ガレル
主演 ルイ・ガレル、モニカ・ベルッチ

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いつからか、一番気になるフランス人若手俳優、ルイ・ガレル。
お父さんのフィリップ・ガレルは、ヌーヴェル・ヴァーグの頃から、低予算で身内(当時の奥さんや子供)を
使って映画を撮り続けてきた人。

そして、このフィリップ・ガレルの映画は、いつもいつも不毛な愛や葛藤を描く、暗くて重い映画ばかり(笑)。
でも、映像の雰囲気や役者の選び方、時々しか流れないけれど選ばれた音楽、、私、結構この方の
世界、好きなんです。

今回も例にもれず、暗く重い話。。。。モニカ・ベルッチを起用して、お父さんの映画としては初めて
メジャーな映画館での上映になったんじゃないかしら。。。。
ただ、一般批評は最悪。新聞批評や玄人受けはわりといいみたいです。
ヌーヴェル・ヴァーグのロメールやゴダールも、好き好きがはっきり両極端に分かれるから、不思議では
ありませんけれど。

批評が悪いだけに、あまり映画館上映期間が長くなさそうなので、サロン続きで時間が取れるか
心配ですが、、、、もう一度スクリーンでのルイ・ガレルくんを観に行きたい、と思っているところです。

フィリップ・ガレルの他の映画も、また是非映画館で観る機会があって欲しいものです。
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by 40ansparis | 2011-10-11 20:43 | cinema | Comments(6)

Michel Petrucciani : 偉大なるフランス人ジャズピアニスト

1999年に逝去した、フランス最高のジャズピアニストと言われる、ミシェル・ペトロチアーニ。
彼は、フランス人で初めて、アメリカ最大のジャズレーベル、ブルーノートと契約したピアニストで
身体障害者、、、でもリリカルで繊細なピアノを弾くピアニスト。

20代初めからジャズを聴いていた私でも、知っていたのはその程度。アルバムは一枚持っています。

彼の友人が、彼の人生を追って撮影した貴重な映像と、周辺の人達のインタビューを交えたドキュメント
映画を観ました。また、すごい映画に出会いました。
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生まれた際に、既に身体中の骨が折れた状態で産まれてきたミシェル。
ガラスの骨と言われ、極度にもろい、骨生成の難病を抱えていた彼は、成人になっても1mほど。
常に松葉杖で歩くか、他人に抱えてもらっての移動。

そのため、小さい頃から演奏者だった父の影響もあって、ジャズを聴き続けて、ピアノに夢中になる。
3歳でジャズヴォーカルを歌ってしまい、7歳でジャズピアノを演奏するほどになり(しかもかなりの腕前)、
13歳でプロのトランペッターと共演。
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彼は20代にして、障害を抱えながらもアメリカへ渡る。ちょうど時代は、スタンダードジャズ全盛期。
そのハンディキャップと裏腹の、力強いピアノプレイに、たくさんの賞賛を受けて、とうとうNYジャズクラブの
殿堂、ヴィレッジ・ヴァンガードまで招待される。

私は20代初めに出会った人達が、何故かみんなジャズ通な人達だったため、自然にジャズに夢中になり
あらゆるジャズを聴いて、もちろんブルーノートの彼の存在は知ってはいたものの、実際にあの身体で
全身のエネルギーを使ってピアノを弾く「動く彼」は初めてこの映画で見たけれど、
骨の難病を持つ人とは思えないほどの、力強い演奏にびっくり。

ピアノの専門家がインタビューで驚きながらこう言います。
「あんなに力強い演奏だけれど、彼の指には力が入っているわけではなくて、ものすごくしなやかなのだ。
信じられない位にしなやかで柔軟だからこそ、普通の人の10倍の速さで指が動く。。。。だから誰にも
真似できないのだ。」
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とは言っても、彼専属のドクターのインタビューで信じられない事実を私たちは聞くことになる。

いくらしなやかでも、彼の病気はもろい骨。ダイナミックな演奏をこなしながら、実は彼の指や腕や肩の
内部では常に骨折している。骨折しながら、痛みを伴いながら力強い演奏を続ける彼。
ひとつコンサートが終わると、いくつかの骨折状態を抱えてドクターのもとへやってきては治療する。

精神的に強い、だけではなくて、映画を観ると、彼が超ポジティブな人なのが分かる。
彼のインタヴューでは必ずジョークやユーモアがある。

自分のハンディーキャップについて、聞かれた時、インタヴュアーに対して
「Handicape? Moi? ou Vous? Vous aussi vous avez beaucoup de probleme, non?
C'est pas loin de ca......Je sais que je suis different que les autres......Tant mieux!!!」
(ハンディキャップ?ボクのこと?あなたのこと? あなただって、一杯問題抱えてるでしょ?笑。
 それとたいして変わらないよ。 みんなとボクは違う、っていうのは知ってるけど、違って良かったよ!!)

彼はその上、フランス人らしく?3度も結婚しているんです。他にも恋多き人だった。彼自身が何よりも
チャーミングな人柄だったから、男女関わらず友人が多かった。常に何でもチャレンジしてみた、という
前向きな人。
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映画で動く彼を観てから、あらためて彼のピアノを聴いてみた。。。。胸が締め付けられるほど、感動。。。
鍵盤を叩く指の強さ、、彼自身は、その時骨を折ながら演奏し、激痛が走っていたなんて。。。。。。

彼は極寒のNYで1999年に38歳で亡くなり、今はパリのペール・ラシェーズ墓地でショパンのお墓の近くに眠っています。

彼の映画を観て、、、さらに私はジャズに出会った頃のことを思い出し、その頃に通った中古レコード屋さんや
古くて暗いジャズ喫茶に思いを馳せました。。。。
今でも、一番心和むのはジャズ。といっても自分の耳心地がいいものに限って今は聴いていますけど。

仙台のジャズ喫茶、カウントはまだ存在しているのかしら??
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by 40ansparis | 2011-09-23 11:58 | cinema | Comments(12)

パリの映画館でクロサワ

ヴァカンス時期、7月8月はパリジャンが居なくなるので、いい映画(新作)が少ないのが常。
新作が上映されても、すべて夏休みの子供仕様のものばかり。

そんなヴァカンス中から実はずっと異例の2ヶ月以上ロングランで、小さいシネマでオマージュ上映されて
いたのが、日本の巨匠監督、パリの映画ファンにもたくさんファンを持つ、黒澤映画です。
今までこの映画館、ロングランは、過去見ていた限りではロメールやトリュフォー、北野監督、ウッディ・アレン
くらいでしょうか。
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ただ、こういう名画座の場合は、上映日時と時間が限られているので、なかなか全部は観ることが出来ません
でしたが、、、。

ヴァカンス中にも関わらず、結構人は入っていて、しかも、普段ならエンドロールが始まるとさっさと
立ち上がって出て行くフランス人も、名画座の映画の時は、わりとその余韻に浸る人が多かった。

大きなスクリーンに映し出される日本語、日本の名俳優たちのモノクロの映像。それだけで
かなり感動しました。
だって、今や、日本ででさえ、この古い映画たちを、しかもまとめて映画館で観る機会なんて、あります??
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母国語の映画は、するするとセリフが耳に入って、理解が早くていいですね(笑)。

その分、聞きながら、私はフランス語訳された字幕を目で追う余裕があり、、、この点は英語圏の映画とは
違うところ。
その字幕を読みながら、、、フランス語に訳しちゃうとこうなっちゃうのか、、、と思わされるところがよく
あります。それだけ本当にその国の人達が感じるニュアンスを、その同じ感覚で海外の人に伝える、と
言うのがどれだけ難しいか、が分かります。

または、訳せない、という表現や言葉も存在する訳です。

こう感じることがよくあるだけに、小説でも映画でも、海外の言葉に訳されても、感動が伝わり、評価される
ということは、非常に凄い!と思うのです。

黒澤映画は、日本に居た時だってテレビで上映されていれば、何かしながら観た、、くらいで真剣に
観てなかったと思います。
でも、人間の描き方、撮り方、日本の役者、三船敏郎の演技!などなど、いろんなことを含めて深いなあ、と
いくつかの黒澤映画を、この夏に観て感動しました。

家でDVDを、パジャマで観たりするのも確かに楽でいいけれど、やっぱり私は映画館で観ると
映画をより強く感じることが出来て、好きです。

あとは、小津安二郎のものも、よくパリでは上映されていて、フランス人は大好きなようです。
今や、日本人の方が知らないんじゃないかしら。。。
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by 40ansparis | 2011-09-18 11:28 | cinema | Comments(6)

cinema : 上半期まとめ

8月で一旦、この上半期観た映画のまとめをしよう、と思いつつ9月も過ぎてしまいました。
順番を付けるのは、やっぱり不可能、、なので今回はカテゴリー毎に印象に今でも残っているものを
選びました。もちろんどれでもそれなりに印象には残っているのですが、、、、。

*エキセントリックな、、、ショッキングな2011の上半期でした*
My little princesse

監督 Eva Ionesco
主演 Isabelle Hupert

この女性監督自身の実話を映画化したもの。
娘(監督の少女時代)を被写体に、スキャンダラスな写真を撮り続け、ご本人もスキャンダラスな人生を生きた
監督のお母さんの話。こんな少女時代を過ごしたら、どんな精神構造になるのだろう??とショッキングな映画でした。実際の写真も、本当に映画以上に凄いんです、、、、、。ベルトリッチ監督の映画あたりにありそうだけれど、これは実話、というところが非常に凄い。。。

La Piel Que Habito
監督 Pedro Almodovar
主演 Elena Anaya, Antonio Banderas
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「愛と狂気は紙一重」を描く監督、アルモドヴァー監督の最新作。
今回はさらに強烈な、現代の整形技術を皮肉った物語。
現実離れしすぎていて、、、、でも、現代の整形美容の技術だと、有り得なくもないかな、、と
怖くなった映画。でも、この監督の描く、人間の奥底の狂気や欲望、、、嫌いじゃないんです。

*ヌーヴェルバーグへのオマージュ*
Les femmes du 6e etage
以前書いたものがこちら

Les Bien Aimes
監督 Christophe Honore
出演 Catherine Deneuve, Chiara Mastroianni,Louis Garrel, Ludivine Sagnier

大好きなオノレ監督の最新作。前回書いたChanson d'amour同様、ミュージカル仕立て、といっても
オノレ監督風なので、心のつぶやきや内面が歌になっている、いい映画でした。好き好きはあるでしょう。
ヌーヴェルヴァーグの頃の雰囲気を持つ、数少ない監督だと思います。シャンソン、、と同じ主役メンバーで
今回はカトリーヌ・ドヌーヴと実の娘キアラ・マストロヤンニが注目され、、キアラ嬢は今までで一番
華があったのでは、、、と思いました。この方、お父様譲りの美人なのにあまり華がないから、、、。
ルイ・ガレルくんは相変わらず素敵でしたし、また私には懐かしい10区の北駅や東駅周りの道を
思いつめた表情で歩く姿が、よかった。そう役者は歩く姿だけでもいいもの。。。
またあらためて、この映画については別の日に。。。

Un amour de jeunesse  この映画についても以前書きました。こちらです。

*心から感動*
Le discours d'un roi   
以前書いたのがこちら

Une Separation
監督 Asghar Farhadi
主演 Leila Hatami, Peyman Moadi

ベルリン映画祭で金熊賞を受賞したイラン映画。イスラム社会独特のもの、そして、世界共通で抱える
アルツハイマーという病気をめぐる家族の崩壊、、など現代の社会問題を描いた話題作。
映画の終わりも完結していないため、観たあとも考えさせられた、素晴らしい映画でした。

Pina 以前書いたのがこちら

Lourdes
監督 Jessica Hausner
主演 Sylvie Testud

ルルドの水の周りで今も昔も起こる奇跡と言われる現象。
毎年たくさんの病気や難病を抱えた人達の巡礼場所で起こる、人間模様。奇跡が起こった人への賞賛も
あれば、妬む人もいる、何故自分じゃなくて彼女なんだと怒る人もいる。。。。
静かな感動と心にずしりと来る波。いい映画でした。

*リヴァイバル上映で、再感動*
Le dernier tando a Paris

70年代初めに大スキャンダルを巻き起こしたこのベルトリッチ監督の映画。
邦題は「ラスト・タンゴ・イン・パリ」
今年の初めに、主演のマリア・シュナイダーが逝去したことで、パリの小さい映画感でオマージュ上映が
あり、観ることができました。
当時は、世界中でスキャンダル扱いされ、イタリアでは上映禁止とポルノ裁判にまで発展したという
いわくつきの映画。でも、今観るとどこが?と思う、、、そのくらい最近の映画は描写がきつくて、えげつない
ものが増えている。。。
別の視点では、ジャンピエールレオが登場していたり、モンパルナスタワーがまさに建設中だったりと
当時のパリを見ることが出来たり、マリア・シュナイダーの着ているスタイルがまさに今のモードに近いこと
などなど、再上映で、私は個人的に感動した映画。

Parle avec elle
大好きなこの映画に出会ったのは、10年も前。そして今年、Pinaという映画でピナ・バウシュのダンスに
出会い、もう一度観たい!と思っていたら、アルモドヴァー監督の最新作と一緒にオマージュ上映があり、
先日観ることが出来て、大感動。こういう映画こそ、巨匠の映画。
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これを観てしまったら、今年観たどの映画も吹っ飛んでしまったくらい、やっぱり凄いアルモドヴァー監督の
名作中の名作。ピナ・バウシュの心をかきむしられるような、ほとばしるダンスに泣けてきます。そして
この映画のポスター大好きなのです。この映画についても、また後日、、、、、。


こんな長い、ほとんど自分の記録用というダイアリー、お付き合い頂いて、読んで下さった皆様、
ありがとうございます。
懲りずに、また下半期も、いい映画に出会えたら、、、まとめます。
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by 40ansparis | 2011-09-13 11:30 | cinema | Comments(10)

un amour de jeunesse : 若き日の愛

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題名的に、最初は観るつもりがなかったこの映画。もう2回観ました。

ただ、普通の青春恋物語かと思っていたところ、雑誌や新聞などで結構取り上げていて、前批評もかなり
よくて、それなら、、、、と観てみたら、以前ひとつ同じ監督の映画を観ていました。

監督は若い女性です。この映画は、嬉しいサプライズでした。期待していなかっただけに。

まるでロメール監督の最新作を観ることが出来たような、すごく瑞々しい、せつない映画でした。

映画の冒頭、「フィルム・ロサンジュ」と配給会社の名前が出て、まずロメールの映画と同じ配給会社で
もしかしたら、これは、、、、、と予感がして、あっという間に引き込まれてしまっていました。

ありのままの日常のパリの街並み、美しいフランスの田舎、時に哲学っぽい若い二人の長いセリフ、
若いふたりも自然な演技、実にロメールの映画のような、同じ匂いのするいい映画でした。

私の今年の上半期のベスト3に間違いなく入りそうです。
一年を振り返ると、たくさん観た映画がありすぎて絞れないので、今年は出来たら8月で一旦振り返って
上半期のベストをまとめようと思います。
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by 40ansparis | 2011-07-22 22:43 | cinema | Comments(4)