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映画まとめ 2014上半期

本と同様、自分の記録用ですが、お付き合い下さい。

今年はヨーロッパでは、第一次世界大戦勃発からちょうど100年の節目、そのせいか、大戦、ナチスがらみの映画を四つも観ました。
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フィクションの二作品も、恐らく似たような事は実際に起きていたでしょうし、
実話の二作は、ナチスが犯した二件の実話が元になっている映画です。

ナチスがフランスやイタリアの名画や美術品を大量に略奪し、リスト帳まで製作して隠蔽し、それら貴重な美術品をアメリカが指揮を取りチームを作り奪い返し各国へ戻す事を命がけで行った事件と、ヒトラーがパリの街全てを爆破破壊しようとしていた直前にそれを阻止したフランスの外交官の話。
素晴らしく、あらためて、今あるこの暮らし、今残るパリの景色に感謝せずにはいられませんでした。

重なっているポスターもありますが、、フランス映画の新作はあまり観たいものがなく、読書への時間を選ぶ事が多く、逆に新作で観たいものはフランス以外の外国映画が多かった。

過去の映画は、また観たかった!と言う作品の上映に恵まれました。
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私はオードリーヘプバーンはそれ程惹かれませんが、カポーティ原作のティファニーで、、、は大好きで、これは三回観に行ってしまいました。

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大好きなロメール作品も幾つか、そして夏のフランス映画新作は、ロメール晩年の古いフランス文学がベースの映画製作中の新人俳優との出会いの実話を描いた映画、、、これはとても興味深かった。
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最近のフランス映画、実話を元にしたものは素晴らしいけれど、それ以外は、、、、、
の割に私はアメリカ映画が頑張っている気がします。
フランスは毎週幾つも新作が上映されると言うのに。逆にアメリカ映画は、とても感動する良い映画が増えています。

映画については、ちょっと番外も続きます。
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by 40ansparis | 2014-09-15 00:01 | cinema | Comments(22)

通りすがりに

古い映画のポスターを売っているらしいお店のウインドーで。
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レプリカでは無くて、当時の本物のポスター。
フェリー二はパリではよく上映されています。
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by 40ansparis | 2014-08-30 21:00 | cinema | Comments(10)

かぐや姫:le conte de la princesse KAGUYA

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新聞、雑誌でも話題にしていて初めて上映を知った、スタジオジブリのかぐや姫。

既に、フランス人に大絶賛されている模様で。

千年も前に書かれた、日本人なら誰でも知っている物語。
セリフはもちろん脚本によるものだけれど、見終わった後、これは現代の女性たちを描いている、、、そんな気にさせられた。
かぐや姫の物語がこんなに深いものだったとは。

竹取の翁のもと、山の中で元気に飛び回り育った女の子。
神様のご指示と、翁は都へ移り、高貴な姫君としての教育を受けさせる。

山の生活との余りの差に違和感を感じては反発するかぐや姫。

大人、女性になると言う事は、位の高い殿方と結婚すること、それこそが最高の幸せである、と言う周囲の言葉に納得がいかない。

思い切り笑えない、ドタバタ走れない、お歯黒をしなければならない、、、などなどしきたりに疑問を持つ。

反発する度に、教育係りの女性が常にピシャリとたしなめる。

"高貴な姫君と言うのは、廊下を走り回ったりはいたしません。"
"高貴な姫君は、口を大きく開けてお笑いにはなりません。"
"高貴な姫君とは、、、、"
延々とこれが続く日々。

かぐや姫は、一言、
"高貴な人と言うのは、人間では無いのね!"

五人もの殿方、ミカドからの求婚まで断り、本当の幸せとは、、と考え反発する日々。そして幻滅し、月へと帰ることを決意。

でも帰って行く時に彼女は一瞬思い返す。感情のない月は平和かも知れないけれど、悲しみや辛いことがあっても生きている、と感じることが出来る地球での人生は素晴らしい、と。

内容、シナリオもポエティックでピュアで素晴らしいけれど、フランスで大絶賛されているもう一つの理由がアニメ手法。

今までの技術ではあり得ないほどの手間と費用がかけられた、水彩画でのアニメーション。
手描き感溢れるタッチが素晴らしい。
記事によると、三秒のシーンにおよそ3000枚もの絵コンテが必要とのこと。

この手描きタッチが、日本の田舎や文化、和の優美さ、繊細さを感じさせ、さらに琴の音や鶯の声、、と言った耳からの日本の美を感じさせて、全編癒されてしまう。

会場は、見事に大人ばかり、かなり年配の方も沢山観にいらしていて、私の周囲の観客席のフランス人も、見終わった後"C'est beau !!(美しい!!)"
などと大絶賛していました。

こちらはパリジャン紙の別雑誌の絶賛記事。
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by 40ansparis | 2014-07-14 22:10 | cinema | Comments(24)

Vincent : ヴァン ゴッホの人生と死

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フランス人達さえ最近は、最近のフランス映画を"テレフィルム(テレビドラマ)並みだ、と嘆く。

私も好きな俳優が出ていても何だか足が向かなくて、読書の方がいいわ、になってしまうこの頃。
良い映画だったなあ、、と思うのは全部最近は外国の映画。

そんな中、ヴァン ゴッホの映画を観ました。支えだった存在、弟テオに宛てて書き続けた彼の手紙が全編通してのナレーションで、その手紙から、内面の苦悩と、その苦しみが吐き出された彼の絵を合わせて彼の人生と死を追っている映画です。

最初はイメージ映像を背景に、ヴァン ゴッホが精神的支えだった弟テオに充てた手紙が英語で淡々と読まれるので、少し退屈し、、、、。

後半になってようやく、実際に彼が過ごした南仏や、自殺する直前まで住んでいたパリ郊外の村の景色などの映像になり、気がつくと夢中で彼の人生を追っていました。

美術館ではあまり見れない、小さなスケッチやデッサンまで見る事が出来て、彼の数々の絵の背景にあるものを感じる事が出来ました。

数年前に友人と訪れた、晩年を過ごしたパリ郊外の村、Anvers sur Oise 。
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ゴッホが最後に自殺したそのままが残されていて、友人と私はその余りに小さい押し潰されそうな部屋と、彼の成功の来ない人生と知っている苦悩を感じて絶句したのを思い出しました。

去年ニースでも、絵を描く友人が持っていたこの村でのゴッホを描いた映画をDVDで観たのも思い出しました。

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印象派の中で、私はモネよりもゴッホの絵がやっぱり好きです。


ちなみに、、、
フランス語でゴッホの名前は
ヴァンサン ヴァン ゴッグ と発音します。
でも日本語のゴッホようにゴッグとだけ発音してもフランス人には通じません。フランス語では
"ヴァン ゴッグ"と言うんです。
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by 40ansparis | 2014-06-27 16:25 | cinema | Comments(16)

lilas リラに癒され

お客様に頂いたリラの花。
その日は一日中、爽やかな香りに包まれて仕事。癒されました。
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そうそう、下半期の映画まとめで、かなり感動した事を書きました、世界の貧困の中で必死に苦境を超えて学校へ通う子供達を捉えたフランス人監督のドキュメントフィルム"le chemin de l'école " (学校への道)が日本各地で公開されるようです。嬉しいです。子供達に観て欲しいなあ。

入場券一枚につき、世界の貧しい子供の給食一食分を支援出来るそうです。

日本の子供の為にも何かして欲しいですね、、、。
映画まとめにも書きましたが、、日本各地全ての学校で上映して欲しいですね、、、。
ひたすら学校へ向かう子供達を追う映像ですから、セリフもなく静かなフィルムですが、
静かな感動を覚えて、最後には泣けてきます。

先進国の子供達は、登校拒否など問題だらけ。でも世界には貧困の中でも、学校に行きたくて
たまらない、毎日こんな思いをしてまで学校へ通う子供達がいるのだ、と
知る良い機会です。フランスでも、宣伝なしで公開、じわじわと口コミで一年ほどの
ロングラン上映となりました。

先進国の大人にも普段の自分が例え自分には困難があると思って
いても、どれだけ恵まれているかを感じずにはいられません。

日本公開の公式サイトはこちらです。

私もまた何処かで上映を見つけたら、また観たいのです。

私もご無沙汰していましたが、そろそろ映画館に足を運びましょうか。
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by 40ansparis | 2014-04-27 16:57 | cinema | Comments(22)

映画 番外

土曜にフランスの映画監督、アラン レネ監督が91歳で亡くなりました。

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上半期にもスクリーンで観る事が出来た Hiroshima mon amourがやはり私は何度も観たい映画として一番印象に残っています。
ご冥福をお祈り致します。

番外としてもう一つ。

この冬に見逃した映画、結構ありますが、あえて観ずに一本に絞るなら、と他の映画を選んでしまったので観なかった映画があります。

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若松孝二監督の、三島由紀夫が自殺した日のエピソードを映画にしたもの。
去年のカンヌで小さい賞を確か獲っているのです。

観たい気持ちはあったのですが、寒く疲れている時期に、この重い映画は、観る気になれませんでした。

でも、気持ち良いヴァカンスシーズンに観たいかと言うと、、、
それも難しいかも、笑。

暗い冬に公開だったせいか、パリでも評判は今ひとつで上映が終わりました。
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by 40ansparis | 2014-03-05 00:04 | cinema | Comments(8)

f/w映画まとめ 下半期 2013-2014

この秋冬は、ノエルの辺りにロメール監督の回顧上映をしている映画館があり、歯ぎしりする思いで行けずにいました。年が明けてから、やっと三本観ることが出来ましたが、、、悔しくて。
全く普通の日常を切り取っているようでいて実は深いロメールの映画、またこれは番外としてあらためて。

前半
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世界の極地に住む子供達が、どれだけ大変な環境の中で、それでも学校へ通う姿を追ったドキュメンタリーフィルムが素晴らしかった。今でもロングラン上映しているシネマがあるほど。
私が文化大臣だったら、笑、
小学校から高校までの全ての学校でこの映画を観せたい、と思いました。

例えばアフリカに住む兄妹、彼らは毎日12kmのサバンナの野生動物が居る中を歩いて通っている。
日によって、六歳くらいのお兄ちゃんが"今日は彼処にキリンの群衆がいるから、向こうの山を超えて行こう!"
なんて自然の厳しさを学びながら通学。
日本の子供たちには考えられない環境ばかり。姪っ子達にも観せたいなあ、と思いました。

中期から年明け
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大好きな俳優が自ら監督の自伝的コメディが最高に楽しく、二回観てしまったのだけど、もう一度観たくている所。
( 追記 : 28日の夜、パリではセザール賞の発表がありました。
このコメディのギョーム ガリエンヌが受賞しました〜。
なので、まだまだ上映が続きそうです。サンローランの映画でピエール ベルジェを演じたのも彼です。)

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つい先日観た、ポローニャの映画Ida が今季の中で私の中のNo.1。
戦争の傷跡がテーマの重いテーマにも関わらず、なんて美しい映画!
ポエティックで、静かな悲しみと美しさ、音楽、、、、素晴らしかった。
これももう一度観たくています。

数より質には恵まれたと思いますが、、、ロメールの回顧上映だけは、悔しくて。。。
夏に期待しましょ。

年明けに観た、サンローランと宮崎駿監督の映画は先日書いたので省きました。

本も映画まとめも、自分用の記録用です。お付き合い下さってありがとうございます。
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by 40ansparis | 2014-02-28 21:55 | cinema | Comments(24)

Le vent se leve : 風立ちぬ

宮崎駿監督の映画は、フランスでもとても人気があり、子供達もトトロが大好き。

公開されてすぐの週、観る事が出来ました。

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会場は満席。
私が観たのは夕方の時間。
座れない人まで居ました。

一番後ろで会場を見渡せる席から見渡すと、見事に大人ばかり。20代から70代までのあらゆる年齢層の。

関東大震災と第二次世界大戦の狭間の暗い時代、、、なつかしい昭和の日本の景色や鉄道。
アニメである事を忘れるくらいの緻密な描写にすっかり引きこまれ、、、。

映画の中で度々出てくる、タイトルになったポール ヴァレリーの詩のフレーズ。

列車に乗っている二郎の帽子が風のいたずらで舞う、、、それを隣にいた女の子が受け止めるシーン。

二郎が
" le vent se lève .....(風が立ち上がる)"
と詩のフレーズを言うと、
その女の子が続くフレーズを答える。
" il faut tenter de vivre.(生きなければ)"

気持ちが通い合う微笑ましいシーン。

ヴァージョンオリジナル、つまり吹き替えではなく、私は日本語で観たので、フランス人は当然字幕を追って観ている訳ですが、
このシーンの時、日本語で話していた二人が突然フランス語を話したので
わあ!と会場のフランス人達大喜び。
歓声が上がって、私の方がビックリ。

夢を追い求めて生きた堀越二郎や戦争について思いながら余韻を残すエンディング。

ユーミンの歌声が流れてきた途端、荒井由美の曲など知らないフランス人達、立ち上がり帰り支度。
余韻に浸る私の目の前は立ちはだかれ、、何も見えず、苦笑。
フランス人って、。

私はそれでも、ひこうき雲を口ずさんで座っていたので、隣のマダム、
あなた、この曲知ってるの?と聞いてきた。

この歌手、私の好きな歌手の一人なんですよ。だから私は今すぐこの席を立ちたくないんですヨ。と答えました。

特に大型映画館は、エンディングの音楽が流れるとすぐに立ち上がるひとが目立ちます。
良い映画でしたね。
フランスでの評価も高いです。

詩の原文も一緒に書こうかと思いましたが、、この詩の原文は、驚く程、ものすごーく長く、また深いんです。
なので、機会があればまた別の時にでも。
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by 40ansparis | 2014-01-27 20:06 | cinema | Comments(20)

パリのあちこちに

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ポスターが貼られています。
なんて爽やかなポスター。

ル モンド紙の批評
"比類なき達人芸"

パリのあちこちで、在住の日本の方がポスターを目にして、癒されていることでしょう。
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by 40ansparis | 2014-01-18 06:29 | cinema | Comments(14)

映画 : Yves Saint Laurent

いつも通り、ソルドが始まると必ずすること、、、、、

皆がソルドに行っている間に、空いている映画館に行く事。笑

やっと休日に映画を観る時間と気力が戻って来ました。既に新年明けてから幾つか観たのですが、、、

水曜日に公開されたばかりの、デザイナー イヴ サンローランの人生を描いた新作を観てきました。
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彼の繊細さや奔放な生き方、パートナー、ピエール ベルジェとの50年にも渡る愛、既に知っていましたが、
とにかく、ストーリーよりも
サンローランとピエール ベルジェを演じた主演の二人が凄い。

サンローランを演じたのは、コメディ フランセーズ所属の若干24歳のピエール ニネイ。話し方から仕草まで、もうサンローランにしか見えなくて。
ピエール ベルジェも絶賛していたそう。
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画像お借りしました。

二人の演技が素晴らしかった。
けれど、細かく観ると、時系列でサンローランが年を取っていく過程がメイクで分かり辛く、その年を取ったサンローランのお母様の見かけも何だか若すぎたり、、、と言う点はありましたが。


そして実はこれから公開のサンローランの映画がもう一つあるらしく、そのポスターはこちら。
亡くなって暫く経つのに何故か同じタイミングで。何か巨大なプロモーションが絡んでいるのかも。
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さあ、軍配はどちらに?

そして映画館の場内で、予告のプロモーションディスプレイがありました!
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いよいよフランスでも公開です。
今回、予告編を観ただけでも感動しました。予告編の最中の近くに居たフランス人のおしゃべりがピタリと止まったんですヨ。
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by 40ansparis | 2014-01-11 06:33 | cinema | Comments(20)