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この夏も日本映画

毎年、パリで夏になると何故か日本映画の上映が増えると言う話を、去年も書きましたが、もちろん今年も上映しています。

今年は小津映画よりも溝口健二監督作品が多いです。
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山椒大夫、安寿と厨子王の物語、、日本人でありながら、きちんと知らなかった、と分かりました。

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楊貴妃、の物語に、

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赤線地帯、、、
女の激しさを描く溝口映画が何故フランス人に人気があるのか、、、何だか分かってきました。

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そして、雨月物語。

古典の題材なのに、溝口映画は斬新で、激しくて、残酷で、浮世離れしているようで、現代の私達にも共感する、通じる感情が描かれている、、、。

最近、じわじわとはまってきた溝口映画です。

毎回思いますが、、、日本語の台詞を聞きつつ、フランス語の字幕を読むと、、、

うーん、何か違うんだけどなあ、、、と感じる事がよくあります。
でも、これは翻訳本を読んでも同じ事。

絶対に、当てはまる同じ表現の訳が見つからない、本当にズバリ同じ意味に訳せない、、、と言う事が起きるから。
つまり、同じ表現が見つからない、と言う事をさらに訳せば、同じ感情が存在しないから、、とも言えます。

だから、その国の言語も、その国の国民性や文化を理解する事に繋がる訳ですね。

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by 40ansparis | 2015-07-07 02:44 | cinema | Comments(10)
Commented by marucox0326 at 2015-07-07 11:55
こんにちわ。

ポスターが面白いですね。
これだけの作品を立て続けにごらんになると
その世界観が十分に感じられたことでしょう。

溝口謙二がヨーロッパでの評価が高いことは
承知していますが、記事を拝見して、たとえば
「雨月物語」の幽玄美や、今は日本でも薄れてきた
安寿に見る自己犠牲の精神、かつての日本人の価値観
みたいなものが、どう字幕に翻訳されているのだろうか
と思ってしまいました。

そして森雅之…好きな俳優です。
インテリでダメな男を演らせると、本当に嵌っていて
しかも女性がほっとけない魅力に溢れている
成瀬監督の「浮雲」とか。

↓M・Davis、気が合いますね。
Commented by 40ansparis at 2015-07-08 00:30
marucox0326さん、訳としては、文章通り、訳している訳でも、どうしてそう言う事を言うのか、言わなければならないのか?が、不思議に思われたり、、があると思います。私達が他国の映画を観た時にも同じ様に感じる事があるように。それが、本来は深刻な意味の台詞であっても、変なの、、、とふんっ、とフランス人は笑っていたりする事もあります。小津作品でもそうです。娘の年頃の結婚が何故そんなに大事なのか?映画に出てくるサラリーマン達の居酒屋での会話によく笑っています。日本人は笑う場面でなくても、社会背景が理解出来ないか、知らなければ、可笑しく感じる事もありますよね。だから、フランス人に読ませる訳と日本語のニュアンスが違ったりするんですよね。
あ、ジャズの好み、、多分好みがかなり合う、と思いますね〜。
Commented by francana at 2015-07-09 01:46
ラパンさん、ご無沙汰してしまいました!
訳すのってほんとうにむずかしいですよね。
同じ言葉が存在しなかったり、おっしゃるとおり歴史も社会的背景もちがうのですから・・・
ニュアンスが伝わらないんですよねぇ。
ちょっと話はずれますが、英語や仏語の映画がつづいた後で
日本の映画をみると、ひとつひとつのせりふが「身体で」分かるんです。
あぁ母国語って落ち着くなぁと思う瞬間です(笑)。
息詰まるような猛暑は一休みですね。ほっとしています。
↓今年もブルー・コラージュ、すてきでした!
左上のはお茶の缶ですか?本とぴったり溶けこんで、涼し気ですね~
Commented by 40ansparis at 2015-07-09 04:27
francanaさん、身体で分かる、って凄く共感です。自分がそうかどうかは別として、日本人ならではのメンタリティーなどももちろん良く理解出来るからですし、日本語の奥ゆかしい言い方も、すう〜っと頭に入ってきますよね。その奥ゆかしい言い方は、日本人でも簡単に他の言い方が出来るのだとしても、映画の中では敢えてその奥ゆかしい言い方で台詞を言っている場合、フランス語訳が、直接的な普通の直訳になっているのを見ると、優越感一杯で、フランス語にはこんな奥ゆかしい、優美な言い方ないでしょう?と勝手に誇らしげになります。
Commented by hairpriori at 2015-07-09 07:38
私は映画が大好きです

日本の映画はあまり観ません

フランス映画の方が
好きですね
Commented by kanafr at 2015-07-09 08:29
この田中絹代主演の山椒大夫、私、フランスに来てTVで放映されていたのを観ました。小さい時に読んだ本では、山椒大夫の恐ろしさや厨子王を逃がすドキドキ感も読み切れず、または生き別れになった母親が目が見えないのは知っていましたが、逃げないように足の親指を切られてしまうのも、その時しりました。雨月物語もその時みた筈なんですが、あまり記憶になく西鶴一代女がよかった記憶があります。
おっしゃる通り、字幕を読んで翻訳の難しさ、もどかしさを感じる時がありますよね。
また動作にしても、日本人だったら、その目の動き、手のしぐさ等で通じる物も通じていないだろうなあと思う時がありますよね。逆も然りですけど...。
Commented by 40ansparis at 2015-07-09 22:27
hairpriori さん、私も日本映画はそれ程詳しくないのですよ。でも良い映画も沢山ありますよね。なかなか日本国内で今、映画館で観る機会はなくなりましたけど。フランス映画、最近は不作なんですよ。古い映画なら、私もフランス映画大好きなのですが。
Commented by 40ansparis at 2015-07-09 22:36
kanaさん、雨月物語は随分前に見たきりでしたが、、あの日本の優美さの混ざった怪しげな雰囲気と現実、、、、など、フランス人に分かるのかな、なんて失礼だけれど思ったりしました。
安寿と厨子王の感情表現などは、やはり溝口監督の力かもしれませんよね。
仕草と言えば、小津作品の中で良く、ぺこぺこお辞儀したりしているシーン、あれがやはり不思議に感じるのでしょうね、フランス人には。
ともかく、今の日本人の方が、日本のこう言った映画について知らないかもしれませんね。
Commented by fuki at 2015-07-12 17:18 x
実は溝口健二作品、大好きです。
哀愁があって、繊細で、かつ大胆なカットワーク・・・。
山椒大夫などを見ると、心がキューンとなるわけで・・・いいなぁ、スクリーンで見たことないです・・・☆
Commented by 40ansparis at 2015-07-12 19:02
fukiさん、さすが映画好きなfukiさんですね。お好きだったのですね。
私はフランスに良く、日本の古い文化を逆に教えて貰っている気がします。人生の辛さ、現実の残酷さを描きながら、優雅、、、うーんと観た後は唸ってばかりです。
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