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光と暗闇

日中なら太陽が照っている間、窓を通して陽が差します。

ちょうど、今読んでいる本と並行して気の向いた箇所からパラパラ読んでいるのは、フランス語訳の谷崎潤一郎。

映画も本も普段、当然ですが邦題が表示されていないことが多いので、フランス語題を見て自分で、あれかな?と想像する訳です。

古本屋で見つけた、珍しい翻訳本。小説ではなくて随筆集。
これを読んだのは年上の知人に勧められて、20代の後半だったと思うのですが、今こそ何だか読みたくていたので。ただ日本語版がブックオフにはなくていた所に、フランス語版で出会った、と言う訳で。
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Éloge de ombre: 原題. 陰影礼賛

昭和8年、谷崎氏が47歳の時に書かれた、日本の伝統美や西洋文化との違い、日本文化の美学などを綴ったエッセイ。

もちろん日本語で読んだ方がいいに決まっていて、、、日本語で読んだ時ほどの表現への感動はあまり、、、、。
でも日本文化を語る時のフランス語の勉強にはなるかも。前向きに、笑。
光と暗闇_c0181947_2533791.jpg

またあらためて、谷崎潤一郎氏の文章で、日本語で読みたくなりました。
by 40ansparis | 2012-08-30 22:00 | 本 livre | Comments(18)
Commented by ihoko at 2012-08-31 14:44 x
確かに・・これはちょっとびっくり!ですね。
でも・・ラパンさん。ひとつお忘れになっている事があるようで・・
私は、人間じゃなく妖怪ですからね。
Commented by maquille at 2012-08-31 15:38 x
あ、なるほど、それで冒頭の写真だったんですね!
翻訳ものはどちら側への訳であっても原語の味を出すのが難しいですよね。私はコレ、日本語でも未読ですが、シルエット博士のお国の方にも読まれているという点で興味がわきました(^_^)v
Commented by nararanran at 2012-08-31 16:48
ラバンさん♪
写真きれい~~いろんな想像ができて好き^^
外はどんなんだろ~、人が歩いているのかな~?
窓の大きさはどんなのかなぁ~、そんな想像できる写真で好きです♪
ここ数年は私も日本文学を再読してて
年代によって感じ方が変わるんだなぁ~ってしみじみ思う今日この頃。


Commented by いっこさん at 2012-08-31 22:21 x
こんな素敵な影を見つけられるのは心に余裕があるのと、美的感覚があるからですね。
Commented by whitelacenonyo at 2012-08-31 23:36
ラパンさんらしい、窓辺の写真。
じっと見ていて想像たくましくしているのですが、、、
レースのカーテンですか?ステキですね。
陰影礼賛、、読んでみたくなりました。
Commented at 2012-08-31 23:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 40ansparis at 2012-09-01 06:28
ihokoさん、ね?凄い偶然でしょう?!
そうですよね~、400年も生きていらっしゃるんですもの、私の頭の中なんて、全部お見通しですよねえ~。
Commented by 40ansparis at 2012-09-01 06:35
maquilleさん、ホントに最近綺麗な日本語を聞いたり読んだりして、そのフランス語をみるとがっかりしたりしてね。例えば夏目漱石の我輩は猫である、は我輩、と言う言い方に味があるのだけれど訳はJe suis un chatよ、笑。つまらないよね~。何を言っているかを理解するだけで、原語で読まないとやはり本来のその国の人達が感じていることとは違うのよね。あ、この本とても美しい表現が沢山出てくるので、是非読んでみて欲しいな。
Commented by 40ansparis at 2012-09-01 06:40
奈良らんさん、ありがとうございます。奈良らんさんの写真にはかないませんよ~。私もこの春夏は意図した訳ではなくて、何故か古典、クラシックな作品に出会った期間でした。それがまた、仰るように、今の年齢で読んでまた感動したり発見したり、、密度濃い上半期でしたよ。
Commented by 40ansparis at 2012-09-01 06:45
いっこさん、素敵に褒めて下さってありがとうございます~。
心に余裕があるようでない時もありますけれど、マイペースなので
本来もっと髪を振り乱してでも急ぐべき時にも、こういうものに反応したりして写真を撮ってみたくなったりするのです。
Commented by 40ansparis at 2012-09-01 06:55
whiteさん、窓辺の写真、よく実は撮っているんです。この窓はお日様だけではなく満月のお月様もいらっしゃるので。
レースのカーテンだけかけてあるんですよ。日光を遮断する真っ暗にするカーテンは好きじゃないのと、ご存知のようにパリはなんにもカーテンは付けないで丸見えでも全然みんな平気なんです。
Commented by 40ansparis at 2012-09-01 07:02
鍵コメ(s)さま、わあ、先日はありがとうございました!
お声かけ頂いて嬉しかったです。またお気軽にコメントして下さいね。懐かしい仙台、、いつかまた訪れたいわあ。
Commented by yumibag at 2012-09-01 07:57
ラパンさんのお部屋なんですね
レースのカーテンが超素敵です フランスへ行った時どの家もレースのカーテンが凄くステキだったのが印象的でした
ラパンさんのおたくもこの窓にこのレース 素敵過ぎます!
(我が家はカーテンのない家なんですが最近出窓に小さなレースのカフェカーテンつけたところなんですよ)
私も陰影礼賛読んでみたくなりました
Commented by ihoko at 2012-09-01 11:54 x
ふふっ・・違いますよ。そんなに若くないです。700歳超えているんです。と・・陰影礼賛ですが、イタリア語で訳されたものも読みました。私も日本語で読んだ時とのギャップがありましたが、イタリア語に訳されたのは「須賀敦子」さんという作家であり、イタリア文学の翻訳者の方です。お読みになられた事があるかどうかはわかりませんが、私も知らなくて、貴女の文章と似ている作家さんがいて(もちろん、その方の方がずっと深くて洗練されているけどね。と、付け加える事も忘れませんでしたけど)と、教えてくれた友人がいて、送ってくれた<ヴェネチアの宿>。他の方からも頂いて、確か2冊ありますので、もしお読みになられてなければ、お送りしますよ。
で、実は私は、須賀さんの書かれた物よりも先に、この翻訳をされた陰影礼賛を読んでいて(良人が持っていたんです)後から、須賀さんの訳だという事に気がついたんですけれど・・。
Commented by 40ansparis at 2012-09-02 01:49
yumibagさん、うちのは特別珍しくもない、ごく一般的な窓とカーテンですよ。
レースのカーテンもこちらでは普通によく見るもので特別なものではありません。
ほんの少し目隠し、でも私は窓開けてることが多いですけどね、笑。その方が風も光も入ってきますから。カフェカーテン、今度こっそり見せて下さいね。
Commented by 40ansparis at 2012-09-02 02:03
ihokoさん、あらそうでした?!秘蔵の不老長寿の薬、いつか見せて下さいね。あ、みんなこんな事言っちゃうと、みんな欲しがりますね。
須賀敦子さん、存じないです。この方がイタリア語への訳をなさったんですか!?凄いですね。だってフランス語への翻訳は大体フランス人作家ですから。でも本来は特にこの本なんて、日本の古くからの家とか食卓とか作家の名前が出てきたりして、絶対に日本人が手掛けた方がいいと思うのですが、難解なフランス語にとなるとやはり日本文化に詳しいフランス人になってしまう、と言うことなのでしょう。だからこそ、イタリア人が内容の格を理解できるクオリティのイタリア語に訳せると言うのは凄いな、と。。。私はイタリア映画はかなり好きなのですが、イタリア文学は全く無知ですね~。須賀さんのご本、読みたいです。私も白洲さんの本も好きなんですけれど、、文がやはり綺麗なのでしょうね~。
Commented by kanafr at 2012-09-10 01:48
parquetに映るレースのカーテンの影が又いい感じですねぇ
これがmoquetteだと、こんなに美しい光にはならなかっただろうなあと思いました。
「陰影礼賛」は、読んだことがないんですがlapinさんの素敵な写真を見て読みたくなりました。
文学って本当に心の贅沢になりますね。
Commented by 40ansparis at 2012-09-10 06:28
kanaさん、私自身が写真を撮りながらいつも光と影に惹かれています。この本は小説よりも知られていないので、フランス語訳の本があるとも思いませんでした。日本文化、羊羹の切り口の照りから和式のトイレまで、笑、谷崎氏が美しい日本語で語ります。
機会がありましたら是非お手にとってみて頂きたいです。私も日本語版が読みたくています。
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