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不安定さ、不確実さ

自然災害の衝撃、先の見えない経済不安、、、、結局日本に居たとしても、フランスに居ても
何だか足元がおぼつかない、不安定な場所に立っているような、得たいの知れない不安感がつきまとうのは
同じかもしれません。

フランスは今週末の日曜日が第一次大統領選挙、ここで現在10人居る候補者から二人に絞られます。
フランスのみならず、ヨーロッパ全体の経済不況、ユーロは崩壊寸前状態、増える失業、不安な材料ばかり
渦巻いている中、サルコジ大統領に続けて欲しくもないけれど、かといって左(社会党)に手腕を握らせるのもどうかと。。。
選挙、行く?とフランス人の友人・知人に聞かれるけれど、日本国籍の私は選挙権はありません。
見守るだけ。
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パリ市の紋章は、河に浮かぶ船がマーク。(下にあります)
" FLUCTUAT NEC MERGITUR "というラテン語も
書かれていて、意味は
「たゆたえど、沈まず」

19世紀まで、セーヌ川が氾濫してパリ市内が大洪水になったりと歴史に翻弄されてきたパリの、
どんな強風が吹こうとも、パリは沈まない、という強い意志を表しているのだそう。

この言葉、どこかで聞いたことがあったけれど、このパリ市のスローガンが元だそうです。

震災後の日本、そして不安定な社会の風にさらされている私達自身にも、座右の銘に出来そうな
言葉で励まされるなあ、とあらためて思い。。。
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片づけをしていて、、、、、
震災後に読んだ新聞が雑誌の間に挟まって残っていて、、、たまたまそれを捨てる前にまた読んでみて
うーん、と考えさせられたので、今日はこんなことを。

そしてル・モンドは、さすがル・モンド!と思ったのも、震災後の記事から。
あの大惨事の後でさえ、一見落ち着いてパニックにもならない日本人、、、とどの新聞も日本人魂の
ことを書いていたけれど、ル・モンドは凄かった。
その日本人の心境を、仏教用語の「諸行無常」という言葉を引用して説明していた。
自然災害が昔から絶えない国だから、こういう言葉が存在し、それを日本人は魂として持ち続けている、と
フランス人に分かりやすく、しかもこんな言葉を引用しながら解説していた。。。

諸行無常、という言葉は一見、とても刹那的に見えるけれど、それでも動じることなく強く生きていく、という
気持ちが底にあるから、パリ市のスローガン「たゆたえど沈まず」に通じる強さを感じます。

難しいこの状況と戦ってフランスを沈ませない大統領は、、、、誰に、、、、?
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by 40ansparis | 2012-04-20 20:45 | パリの空 le ciel deParis | Comments(18)
Commented by yumibag at 2012-04-21 07:46
たゆたえど沈まず
ズキンときました フランスらしい言葉に感じました
日本に住んでてフランスの知識も乏しい私が言うのも恥ずかしいのですが…震災後何があってもおかしくない というのが常に心の何処かにあります
でも たゆたえど沈まず この気持ち 持っていたいと思います
この写真 伝わってきました??
Commented by こすもす at 2012-04-21 08:51 x
確かに常に世界経済の危さは感じていても自然の力の怖さをあらためて身にしみて感じ、ある意味暮らしにある覚悟をもったのが震災でした。
そして日本政府のひどさにも皆愕然としている今日この頃です。
でも信じてみたい・・・たゆまねど沈まず*
Commented by saco(luckyme) at 2012-04-21 16:51 x
..大変ご無沙汰をしております。
..いつも欠かさず読ませてはいただいていたのですが^^;

ル・モンド、さすがですね。
何日の記事なのか、可能でしたらお教えいただけないでしょうか。
是非とも元記事を読んでみたいと思います。
当時、わたし自身も複数の外国の方から、同様の質問を受けました。
なぜ日本人は、この未曾有の危機に落ち着いていられるの?
なぜ日本人は、そんなに自然災害の多い国に住み続ける?とも。
昔から多くの自然災害を経験し、いつも耐え忍びながらも努力して乗り越え生きてきたのが日本人なのだ、と話した覚えがあります。
諸行無常という言葉が、今こうして伺ってみて、すとんと腑に落ちます。少し理解が深まったように感じます。そして、そのきっかけをフランスの新聞からもらうとは…!
良い話をご紹介いただき、本当にありがとうございました。
Commented by keikosuminoleb at 2012-04-21 19:39
震災後の、村上春樹さんのバルセロナでの演説にも、「無情」という言葉があったと思います。
なぜ日本人は花見にでかけるのか、など、なるほど!と膝を打ちたくなる気持ちでyoutubeの映像を見ました。
ル・モンド、他誌よりも更にもう一歩踏み込んだ
分析と解釈をしていたのですね。(新聞読まぬ自分に反省)


Commented by 40ansparis at 2012-04-22 05:25
Yumibagさん、震災後、まだまだ地震は続いているようですし、私の友人たちも、本当に不安だと言っていました。たゆたえど、、のこの言葉は、今の日本にも通じる強い気持ちを感じますね。
Commented by 40ansparis at 2012-04-22 05:32
こすもすさん、今までも地震大国ですから、日本は比較的慣れてはいる国だったはずなのですが、初めてこんなに覚悟を決めた、、色んな人からそういった言葉を聞きました。覚悟、そしてたまには、開き直り、など。遠く離れて、経験もしなかった私が何も言えるわけではないのですが、日本はたゆたえど、沈まないわよ!と力強く言いたくて。
Commented by 40ansparis at 2012-04-22 05:37
Sacoさん、ご無沙汰しております。コメント下さって嬉しいです!
今は日本でしょうか?
新聞、既に処分したのではっきりした日付けを覚えていないのですが、震災からほんの数日後で、各紙がこぞって日本人の落ち着きに関して書いていた頃、、確か14,15日付辺りだったように思います。ごめんなさい。
この言葉を知らずとも、日本人はだから古来から、儚いものに惹かれるのかもしれませんよね。
Commented by 40ansparis at 2012-04-22 05:44
すみのさん、私はその春樹氏の演説のこと、知りませんでした。
上の方にも書いたのですが、自然災害がつきまとい、命が儚いのを日本人はよーく感じていたから、儚いものに惹かれて、心が引きつけられるのかも知れませんね。難しいのでルモンドはたまにしか読みませんが、やはり他紙とは格が違うな、と思いました。
Commented by saco at 2012-04-22 19:48 x
お返事ありがとうございます!探してみますね。
まだパリにおりますが、帰国はこの夏までか秋までか、先の見えない状況です。帰国前には是非ともご挨拶をしなければ!カヌレも食べたいし♪ (お店に2度ほど伺いましたが、ちょうどいらっしゃらない時で残念でした。)
Commented by Cecile at 2012-04-23 04:32 x
選挙権なしのカナダ住民として、国の行く末を心配するより自身はどうなるかを考えてしまう日々。
移民問題をクローズアップしている候補者もいる今回のフランス大統領戦、移民の1人として他人事ではない気分です。
Commented by 40ansparis at 2012-04-23 05:42
Sacoさん、そうでしたか~!せっかくいらして下さっていたのに。まだいらっしゃるのでしたら、またお会いできますね。
いつまでか、はっきりしないと落ち着かないでしょうけれど、目一杯パリを楽しんで下さいね。
Commented by 40ansparis at 2012-04-23 05:47
Cecileさん、海外で外国人として居る身としては、移民の扱いやすぐにそれを排除する法律が変わったり、何かと振り回されますよね。本来は日本人が問題じゃなくても、一緒くたにされますからね、、。ユーロで貨幣価値も生活レベルも違う国を一緒にしてしまった代償は、かなり深刻な事態を引き起こしてますね。
Commented at 2012-04-24 01:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 40ansparis at 2012-04-24 05:09
鍵コメ(t)さま、いつも通りマイペースにやっています。
そう?同じようなこと!何だか嬉しいな。
最近思うのだけど、仏教って哲学のようなもの、、ってね。
私が勝手にそう感じてるだけだけど。
Commented by kanafr at 2012-04-25 02:22
私もフランス人から当たり前のように「選挙行くんでしょ?」って言われるので、その度にこっちがビックリします。
選挙終わりましたねぇ。ほぼ予想通りでしたが、それにしてもマリールペンの18%にはビックリ!それだけ今の政治に不満がたまっているって事でしょうけれど...。
Commented by 40ansparis at 2012-04-25 05:42
Kanaさんも、在住が長いから当然のように言われるでしょうね。
マリルペン、私は実はもっともしかしたら、もしかするのでは、とまで思っていましたヨ。ヨーロッパはユーロの弊害で同じ問題を抱えていますから、既にオランダなんて極右政権ですし、あり得なくないな、、と。所詮、傍観者ですから眺めては、そんなことを思っていました。ユーロ弊害のせいでもあると思いますね。
Commented by kanmyougama at 2012-04-28 11:52
パリの国オコシの教訓、
大震災から立ち上がることを含め、日本人の精神の奥深いところの「諸行無常・・」のことが、フランスでフランスの思想と裏打ちさてていて、厭世観ではない思想になっていて面白いです。
ヨーロッパも大変日本の大変
立ち上がれるか・・・・。
Commented by 40ansparis at 2012-04-28 20:08
Kanmyougamaさん、改めておもったのは、やはりフランスやヨーロッパはキリスト教がまずメインですから、偶像が存在する宗教と哲学的な仏教では、もともとの考え方が全く違うんですよね。
日本人は信仰が凄く深くなくても、お詣りや様々な習慣によって、仏教の教えみたいなものが、家庭の中での教育で行き渡ってきているんです。代々そうして日本国民の国民性が作られて、、メンタリティが国によって違うのは、たから当然のことですよね。今、大変なのは、ヨーロッパも一緒ですよ。
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