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パリの映画館でクロサワ

ヴァカンス時期、7月8月はパリジャンが居なくなるので、いい映画(新作)が少ないのが常。
新作が上映されても、すべて夏休みの子供仕様のものばかり。

そんなヴァカンス中から実はずっと異例の2ヶ月以上ロングランで、小さいシネマでオマージュ上映されて
いたのが、日本の巨匠監督、パリの映画ファンにもたくさんファンを持つ、黒澤映画です。
今までこの映画館、ロングランは、過去見ていた限りではロメールやトリュフォー、北野監督、ウッディ・アレン
くらいでしょうか。
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ただ、こういう名画座の場合は、上映日時と時間が限られているので、なかなか全部は観ることが出来ません
でしたが、、、。

ヴァカンス中にも関わらず、結構人は入っていて、しかも、普段ならエンドロールが始まるとさっさと
立ち上がって出て行くフランス人も、名画座の映画の時は、わりとその余韻に浸る人が多かった。

大きなスクリーンに映し出される日本語、日本の名俳優たちのモノクロの映像。それだけで
かなり感動しました。
だって、今や、日本ででさえ、この古い映画たちを、しかもまとめて映画館で観る機会なんて、あります??
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母国語の映画は、するするとセリフが耳に入って、理解が早くていいですね(笑)。

その分、聞きながら、私はフランス語訳された字幕を目で追う余裕があり、、、この点は英語圏の映画とは
違うところ。
その字幕を読みながら、、、フランス語に訳しちゃうとこうなっちゃうのか、、、と思わされるところがよく
あります。それだけ本当にその国の人達が感じるニュアンスを、その同じ感覚で海外の人に伝える、と
言うのがどれだけ難しいか、が分かります。

または、訳せない、という表現や言葉も存在する訳です。

こう感じることがよくあるだけに、小説でも映画でも、海外の言葉に訳されても、感動が伝わり、評価される
ということは、非常に凄い!と思うのです。

黒澤映画は、日本に居た時だってテレビで上映されていれば、何かしながら観た、、くらいで真剣に
観てなかったと思います。
でも、人間の描き方、撮り方、日本の役者、三船敏郎の演技!などなど、いろんなことを含めて深いなあ、と
いくつかの黒澤映画を、この夏に観て感動しました。

家でDVDを、パジャマで観たりするのも確かに楽でいいけれど、やっぱり私は映画館で観ると
映画をより強く感じることが出来て、好きです。

あとは、小津安二郎のものも、よくパリでは上映されていて、フランス人は大好きなようです。
今や、日本人の方が知らないんじゃないかしら。。。
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by 40ansparis | 2011-09-18 11:28 | cinema | Comments(6)
Commented by kumico at 2011-09-18 16:35 x
お久しぶりです^^
いつも映画のお話し、楽しく読ませて頂いています!
私も、パリで初めて黒沢映画を観て大感激し、パリ滞在中は足しげく映画館へ通っていました。
黒沢映画が多く上演されるソルボンヌ近辺の、小さな映画館の雰囲気も好きでした。。

日本ではDVDで見ることになるんですが、、いつか時間ができたら、またゆっくりパリの映画館で観たいです~
ラパンさんともお茶したいな^^

Commented by 40ansparis at 2011-09-18 18:06
kumicoさん、ご無沙汰です。ミモザちゃん、大きくなったでしょうね!
まだ読んでくれててありがとう。 
そう、カルティエ・ラタンの界隈のあの小さい映画館はいいですよね。新作よりも観たい映画がしょっちゅうです。
パリにまたいらしたら、是非一緒にお茶しましょうね~。
Commented by mimijean at 2011-09-18 19:33
*こういう小さい映画館では、いいもの沢山してるけど、やっぱし、時間や日が限られててなかなか行けないよね。
わたしは、休みがあってないようなものだから、もっぱら、DVD。そのDVDも、仕事場で刻み刻みながら見たり。。。(笑)
日本の映画は、日本語で、尚且つフランス語字幕だから、面白いよね。こういう風に表現するのか。。。って私も追いながら読んでいるよ。
今年は年末まで忙しいから、ゆっくり映画は観れないけど来年は、たくさんみたいな。。。  
Commented by 40ansparis at 2011-09-19 04:30
Mimiちゃん、私もいよいよ忙しい時期到来だわ、、、、。
確実に、映画とカフェ読書不足になるとおもう、、、、。
けど、映画館には出かけて行くわよ~!
良い映画があって時間が合ったらまた一緒に観ようね!
Commented by kanafr at 2011-09-19 04:52
確かに日本映画を仏語字幕で見た時に、「ああ、こんな風な言い方になるのね」って思う事もありますが、ニュアンス的にはもっと違う言い方の方が..って思う事もありますよね。
でもいずれにしても、lapinさんがおっしゃるように、海外の言葉に訳され、感動が伝わり評価されるのは凄いことですね。
日本では見た事がなかった小津の映画「安寿と厨子王」を仏TVで見た事がありますが、初めて見た田中絹代さんの演技に感動した事があります。いい映画でした。
その後東京物語を見ましたが、話の内容より凄く綺麗な日本語遣いにウットリしました。
Commented by 40ansparis at 2011-09-19 05:08
Kanaさん、お忙しい時期、お疲れ様です!
仰るとおり、日本語の綺麗なこと、きちんとしたお洋服の上品なこと、畳の上での仕草の綺麗なこと、いえ、お父さんにお味噌汁のお椀を渡すだけでも仕草のきれいなこと、、、。日本再発見ですよね。ハリウッドみたいなアクションなどよりも普通の日常を描いた映画が好きなフランスだからこそ、ozu映画はフランスで人気なのかもしれませんね。
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